集中治療部門サーベイランス
 


JANIS感染症診断基準

肺炎診断基準

基準1または基準2に該当するもの

基準1 聴診で水疱性ラ音や打診で鈍い濁音を呈し、かつ以下のいずれかに該当する。

   ◇ 膿性痰や痰の性状に変化がある。
   ◇ 血液から微生物が検出される。
   ◇ 気管内吸引やBALで採取した検体から起炎菌が同定される。

基準2 胸部レントゲン撮影像で新たなまたは進行性の浸潤像または異常陰影の存在があり、かつ以下に該当する。

膿性痰や痰の性状に変化がある。
喀痰や生検の検体から起炎菌が同定される。
血液から微生物が検出される。
喀痰からウイルスの分離およびウイルス抗体が検出される。
病原体に対してシングル血清でIgMが高値を示すかまたはペア血清でIgGが4倍以上に上昇する。


カテーテル血流感染の診断基準

基準1または基準2に該当するもの

基準1 1回以上の血液培養で微生物が検出され、かつ検出された微生物はカテーテル以外の他の感染巣とは関連がない。

基準2 条件1に1つ該当し、かつ条件2に1つ以上該当する。

  条件1 ◇ 発熱(>39℃)   ◇ 悪寒戦慄   ◇ 低血圧の症状

条件2
一般の皮膚感染菌(ジフテリア、バチルス属、プロピオン酸菌属、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌、ミクロコッカス属等)が2回以上検出される。
一般の皮膚汚染菌が血液から1回以上検出される。
血液抗原テストが陽性(インフルエンザ菌、肺炎球菌、髄膜炎菌、B群溶連菌)であり、他の感染部位と関係がない。

 


敗血症の診断基準

   ◇ 明らかな感染巣が存在する。

  上記に該当し、かつ以下の項目2つ以上を満たすもの

   ◇ 体温38℃以上あるいは36℃以下
   ◇ 心拍数90/分以上
   ◇ 呼吸数20/分以上あるいはPaCO2 32mmHg以下
   ◇ 白血球数12,000/μl以上あるいは4,000/μl以下


創感染の診断基準

表層切開(切開が皮膚と皮下組織のみ)術後30日以内におこり、以下の少なくとも1つに当てはまる。

表層切開部位から化膿性排液がある
表層切開部位から無菌的に採取した浸出液または組織から病原菌が分離される
切開創の培養が陰性でないとき次の感染症状や兆候が少なくとも1つ当てはまる:疼痛、圧痛、限局性腫脹、発赤、熱感、さらに外科医によって計画的に切開創が開かれた場合

深部切開の場合、人工弁、人工血管などの移植片を置いていない場合は術後30日以内に、移植片が置かれ、感染が手術手技に関連して発生する場合は術後1年以内に感染が起こる。感染は筋膜、筋層などの深部の軟部組織感染を含み、さらに次の1つ以上に当てはまる。

手術部位の器官/体腔からではなく、深部切開部位から排膿がある
深部切開創が自然に開いた場合、あるいは外科医によって人為的に離開された場合で、かつ切開創の培養が陽性かあるいは培養されていない場合で、次の感染症状や兆候が少なくとも1つ当てはまる:疼痛、圧 痛、限局性腫脹、発赤、熱感、さらに外科医によって計画的に切開創が 開かれた場合
膿瘍または深部切開の他の感染の証拠が、直接の検査、再手術中、組織病理学的、放射線学的検査によって発見される

器官/体腔手術部位感染は皮膚の切開、皮膚または筋層を除いた身体のあらゆる部位を含み、手術中開放または操作されている部位の感染を含む。移植片を置いていない場合は術後30日以内に、移植片が置かれ、感染が手術手技に関連して発生する場合は術後1年以内に感染が起こる。さらに以下の少なくとも1つが当てはまる。

創から器官/体腔に入っているドレーンから、化膿性排液がある
器官/体腔の液体や組織から無菌的に採取した検体培養から病原体が分離される
膿瘍または器官/体腔の他の感染の証拠が、直接的検査、再手術中、病理組織学的、放射線学的検査によって発見される


尿路感染の診断基準

次の2項目を満たす

   ◇ 尿細菌数が10の5乗以上

   ◇ 38.5度以上の発熱


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