備考
INDEX
1 感染症診断基準
敗血症
肺炎(非挿管)
肺炎(挿管)
髄膜・脳室炎
尿路感染
血流感染
NEC
腸炎
カンジダ
皮膚感染症
その他
病院感染
2 菌耐性判断表

感染症診断基準
敗血症
(確定診断)
条件1および条件2のそれぞれでともに1つ以上に該当する場合に新生児敗血症と診断する。
ただし、条件2の1項に該当する場合は敗血症と診断する。
条件1 発熱(38℃を超す)または低体温(36.5℃未満)
無呼吸(20秒続く)または徐脈(80/分未満)
コントロールされていた無呼吸の再発
安静時頻脈(150/分を超す)
末梢循環不全(四肢冷感・さえない皮膚色)
腹部膨満
他では説明できない代謝性アシドーシス(BE<-10)
血糖上昇
条件2 血液培養もしくは髄液培養において病原体を検出する
体液や尿で血液抗原テスト陽性(GBS・インフルエンザ菌・肺炎球菌・髄膜炎菌)である
(臨床診断)
条件1の1つ以上、条件2のすべて、条件3の2つ以上に該当する場合に新生児敗血症と診断する
条件1 発熱(38℃を超す)または低体温(36.5℃未満)
無呼吸(20秒続く)または徐脈(80/分未満)
コントロールされていた無呼吸の再発
安静時頻脈(150/分を超す)
末梢循環不全(四肢冷感・さえない皮膚色)
腹部膨満
他では説明できない代謝性アシドーシス(BE<-10)
血糖上昇
条件2 医師により敗血症が疑われ、抗生剤の投与が適切と判断される
血液培養で病原体を検出できない
条件3 CRP>2.0mg/dl
WBC<5000/mm3
血小板数<100,000/mm3
肺炎(非挿管)
(確定診断)
条件1の胸部レントゲン検査において1つ以上に該当し、かつ条件2および条件3の2つ以上に該当する場合に肺炎と診断する
条件1 浸潤影
不透明像
胸水貯留
条件2 無呼吸(20秒続く)または徐脈(80/分未満)または安静時頻脈(150/分を超す)
新たに生じた多呼吸(60/分を超す)
新たに生じた呼吸困難(陥没呼吸、鼻翼呼吸、呻吟)
ラ音、もしくは呼吸音減弱
条件3 血液培養において病原体を検出する
呼吸器分泌液より病原体抗原を検出する
CRP>1.0mg/dl
幼弱好中球数/総好中球数比>0.2
肺炎(挿管)
(確定診断)
条件1の胸部レントゲン検査(抜管後48時間以内も含む)において1つ以上に該当し、かつ条件2および条件3の2つ以上に該当する場合に肺炎と診断する
条件1 浸潤影
不透明像
胸水貯留
条件2 無呼吸(20秒続く)または徐脈(80/分未満)または安静時頻脈(150/分を超す)
新たに生じた多呼吸(60/分を超す)
新たに生じた呼吸困難(陥没呼吸、鼻翼呼吸、呻吟)
ラ音、もしくは呼吸音減弱
人工呼吸器設定条件を上げざるを得なくなった
条件3 気管より膿性の分泌物を認め、気管内吸引液より病原体を検出する
血液培養において病原体を検出する
呼吸器分泌液より病原体抗原を検出する
CRP>1.0mg/dl
幼弱好中球数/総好中球数比>0.2
髄膜・脳室炎
(確定診断)
条件1の1つ以上に該当する場合に髄膜炎・脳室炎と診断する。
ただし、2項の場合はさらに条件2の1つ以上に該当した場合に限り診断とする。
条件1 髄液(CFS)から微生物が培養される
他の原因を認めないで、
発熱・大泉門膨隆・後弓反張・髄膜刺激症状・脳神経学的症状・過敏症
の2つにあてはまる
条件2 CSF中の白血球の増加、蛋白の増加、かつ/またはブドウ糖の減少
CSFのグラム染色で微生物が認められる
血液から微生物が培養される
CSF・血液・尿の検査で抗原陽性(GBS/ヘモフィルス・髄膜炎菌など)
病原体に対してシングル血清でIgM高値かまたはペア血清でIgGが4倍以上に上昇する
※ただし、脳室炎で感染発症前・中に以下のディバイスを留置している場合は選択すること
オンマヤ・リザバー
脳室外ドレナージ
VPシャント
尿路感染
(確定診断)
条件1の1つ以上に該当し、かつ条件2の1つ以上に該当する場合に尿路感染症と診断する
条件1 発熱(>38度)
体温低下(<37度)
無呼吸
徐脈
排尿困難
傾眠
嘔吐
条件2 尿培養で陽性(1mあたりの細菌数が105以上ある)、かつ2種類以下の微生物が確認される
尿検査用スティックで白血球エステラーゼと硝酸塩試験のどちらか一方あるいは両方が陽性である
遠心沈殿していない膿尿で、尿白血球≧10個/mm3、あるいは尿白血球≧3個/400倍視野である
遠心沈殿していない尿のグラム染色で微生物が確認される
無菌的に採取された尿より、
少なくとも2回続けて同じ種類の尿路感染起炎菌(グラム陰性桿菌、またはS.saprorhyticus)が
≧102コロニー/ml分離される
※ただし、感染発症前48時間以内に尿路系にカテーテルを留置している場合には、以下を選択すること
膀胱留置カテーテル
その他の尿路系留置カテーテル
血流感染
(確定診断)
条件1のすべておよび条件2の1つ以上に該当する場合に血流感染と診断する
条件1 1回もしくは複数の血液培養から微生物が確認される
培養された微生物は他の部位の感染に関係がない
血管内留置装置での感染が疑わしい
条件2 カテーテルなどの早期抜去により急速な改善を認める
疑ったカテーテル先端培養が陽性
三方活栓内培養やラインからの逆血培養で陽性
※ただし、感染発症前48時間以内に以下のディバイスを留置している場合は選択すること
中心静脈ライン
末梢(動静脈)ライン
臍帯(動静脈)カテーテル
NEC
NEC:necrotizing enterocolitis
(確定診断)
以下の条件のすべてに該当する場合に壊死性腸炎と診断する
条件1 Stage分類における2-A以上である
細菌による菌交代現象(あるいは1種の菌のみによる急激な増殖を認める)が起こっている
腸管カンジダ症でない
特発性腸穿孔ではない(感染が先行していないことと術中所見を参考にする)
インダシン投与が発症直前におこなわれていない
Bellらによる新生児壊死性腸炎のStage分類
病期 全身徴候 腸管徴候 X線所見
1-A
疑い
体温不安定、無呼吸徐脈、嗜眠 授乳前の残留乳増加、軽度腹部膨満、嘔吐、便潜血陽性 正常あるいは腸管拡張、軽度イレウス
1-B
疑い
同上 鮮紅血便 同上
2-A
疑いまたは軽症
同上 同上
加えて腸管雑音の消失(+/-)腹部圧痛
腸管拡張、イレウス、腸管壁内ガス
2-B
中等症確定
同上
加えて軽度代謝性アシドーシス、軽度血小板減少症
同上
加えて腸管雑音の消失、明らかな腹部圧痛(+/-)、腹壁蜂巣炎
同上
加えて門脈内ガス(+/-)、腹水
3-A
重症
小腸穿孔(-)
同上
加えて低血圧、徐脈、重症無呼吸、混合性アシドーシス、DIC、好中球減少
同上
加えて凡腹膜炎、著明な腹部圧痛、腹部膨満
同上
加えて明らかな腹水
3-B
進行型
小腸穿孔(+)
同上
同上
2-Bと同じ
加えて気腹
腸炎
腸炎の診断詳細
病原性大腸菌による腸炎
黄色ブドウ球菌による腸炎
サルモネラ菌による腸炎
その他の病原性細菌による腸炎
ロタウィルスによる腸炎
エンテロウィルスによる腸炎
その他のウィルスによる腸炎
上の診断確定には以下の条件の1つ以上を満たすこと
上記7項の細菌・ウィルスにより腹痛・下痢が引き起こされる
便より小腸・大腸に影響を与える細菌・ウィルスがみつかる
血液や排泄物の抗原抗体検査で小腸・大腸に影響を与える病原体がみつかる
カンジダ
カンジダ症の診断詳細
口腔内カンジダ症(鵞口瘡)
皮膚カンジダ症
腸管カンジダ症(診断は下記の項目を満たす場合に決定する)
呼吸器カンジダ症
泌尿器カンジダ症
全身性カンジダ症
(臨床診断)
以下の条件のうち3つ以上に該当する場合に腸管カンジダ症と診断する
ミルクの胃内停滞(腸の動きが悪くなる)
血糖上昇(100mg/dl以上)
α1-acid glycoprotein(オロソムコイド)の上昇(CRP上昇は伴わないことが多い)
血小板減少(10万/mm3以下)
腹部ガスの貯留(麻痺性イレウス様)、あるいはガスの消失
皮膚感染症
NTED:Neonatal TSS-like Exanthematous Disease
(確定診断)
全身に及ぶ発疹(通常径2-3mmで始まり融合傾向のある紅斑、突発性発疹様)で
原因が明らかな他の疾患を除き、MRSA(コアグラ―ゼII型が多い)が鼻腔や体表から分離された場合で、
以下の条件のうち1つ以上に該当するときにNTED(TSST陽性ブドウ球菌による新生児発疹症)と診断する。
発熱(>38度)
CRP軽度上昇(1-5mg/dl)
血小板減少(15万/mm3以下)
SSSS:Staphylococcal Scalded Skin Syndrome
(確定診断)
次の症状を2つ以上伴う皮膚炎で、黄色ブドウ球菌が皮膚から分離される場合に
SSSS(ブドウ球菌性皮膚剥離症候群)と診断する
とびひ様の皮膚炎
皮膚の容易な剥離(二コルスキー現象)
眼脂
その他
静脈炎
動脈炎
ほうか織炎
爪炎
結膜炎
外耳炎
中耳炎
膿胸
心筋炎
心内膜炎
関節炎
骨髄炎
舌下腺炎
顎下腺炎
肝炎
その他の炎症(炎症部位不明) CRP値(2mg/dl以上)
病院感染
(確定診断)
入院日より4日以降発症の場合、病院感染と約束する。
ただし、3日以内においても医師が判断した場合は病院感染とする。